株式会社コミュニティネット

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ダメダメ社長ブログ

2017年02月24日

お寺と地域づくりを

こんにちは、高橋英與です。

「この前、ラグビートップリーグで優勝したサントリーの沢木監督をご存知ですか。男鹿出身の彼はこう言うんです。『自分はいい指導者ではありたいが、いい人になろうとは思わない』って」

こう語るのは秋田県男鹿市の中心地に位置する、あるお寺の若き住職です。沢木監督の地元の先輩に当たるという彼は勉強家で、当社のスタッフと『生き心地の良い町』という本の話にもなったそうです。同書は、徳島県の港町である海部町ではどうして自殺率が近隣と比べて低いのか、という疑問から始まったフィールドワークの内容であり、その理由には、住民の多くが「自分は幸せとも、不幸せとも思わない」と感じていることが挙げられるとのこと。また、同町でのことわざ「病、市に出せ」がいまも生きているとも。これは個人の悩みや問題が深刻化する前に、住民の前にさらけ出してしまえ、という意味で、同町ではうつ患者の受診率が高いそうですが、それはうつに悩まされている人が多いのではなく、自分がうつであることを隠さず治療にいける。それを恥ずかしいと思わせない環境が海部町にはあるというのです。

冒頭の沢木監督の言葉も含めて(私は住民のためになる仕事はしたいけれど、いい人になろうとは思いません。スタッフにも「仕事をする上で人に嫌われるのを恐れるな」と言っています)、わが意を得たりという思いでした。

私の母は信心深く、子どものぼくを連れて、お寺の講話をよく聴きに行っていました。彼女は楽観的というか、諦観しているというのか、物事をいい方法に考える。岩手県で暮らすなか、生涯三度の津波被害(1926年の昭和三陸地震、1960年のチリ地震、そして2011年の東日本大震災)に遭ったにもかかわらず(あるがゆえ、でしょうか)、津波は海底を掃除する意味もある、といった発想をするのです。

前向きなんですね。そういう考え方を訪れた人にもってもらうのもお寺の大切な役割ではないでしょうか。

全国の寺院では、地縁・血縁が薄れ、核家族化が進むとともに、檀家制度は機能しなくなり、住職の収入は減少しています。そうしたなかで廃寺が増えている。お寺はどう生き残っていくのか、はとても大きな課題なのです。

私は以前から、お寺は地域コミュニティの拠点になるべきだと訴えてきました。檀家の家庭環境などもよく知るお坊さんは地域住民のことを把握している。ならば「葬式仏教」などといわれないよう、宗教家はもっとまちづくりに関わらないと、その存在意義が問われると思っていたからです。

学校の先生、あるいはガソリンスタンドの店員をしながら、お寺の収入を補填しているお坊さんも少なくないと聞きます。男鹿市の住職は「廃寺を建て直してくれる移住者はいますか」と言っておりました。男鹿市にあるコンビニエンスストアの数は1ケタですが、お寺の数は40近いとのこと。

「われわれは寺の経営のことをもっと考えなくてはならない」という住職ですが、このお寺は地元の方々に開放して、さまざまなイベントを開催しています。当社が企画した不登校児や引きこもりを支援するフリースクールのお試し移住ツアーも受け入れてくださいました。男鹿市の「生涯活躍のまち」構想づくりのサポートをしているコミュニティネットとしては、お寺との連携をぜひ進めたいと言って別れた次第です。

社長2日本ベテラン大会で優勝しました】

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プロフィール

(株)コミュニティネット
代表取締役社長 高橋英與
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1948年
岩手県花巻市生まれ。
(株)CAOS建築設計勤務の後(株)連空間設計を設立し代表取締役就任、コーポラティブハウスづくりを手がける。
1983年
任意団体生活科学研究所を設立、代表に就任。
現在はNPO生活科学研究所の理事。
1987年
株式会社生活科学研究所を設立し、高齢者住宅や有料老人ホームづくりに本格的に携わる。
1988年
社団法人長寿社会文化協会常務理事事務局長に就任(翌年退任)。
1998年
生活科学運営代表取締役就任。
2001年
(株)生活科学研究所を(株)生活科学運営に一本化。
2003年
社団法人コミュニティネットワーク協会常務理事就任。
2005年
株式会社生活科学運営の経営を若手に移行し名誉顧問となる。
2006年
株式会社コミュニティネット 代表取締役に就任。
社団法人 コミュニティネットワーク協会副理事長就任。
2008年
株式会社生活科学運営 名誉顧問 退任。
2011年
社団法人 コミュニティネットワーク協会 副理事長 退任。
2012年
~ 現在に至る

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